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消えた時間 – オフィスビルの12時

消えた時間 – オフィスビルの12時

都市の中心に建つ古いオフィスビルにまつわる不思議な都市伝説があります。

このビルには13階建てのエレベーターがありますが、ボタンには12階の表示がないと言われています。

ある日、新入社員のサトウ君は残業で遅くなり、深夜、このビルのエレベーターに乗りました。

疲れてぼんやりしていたサトウ君は、何気なく12階のボタンを押そうとして、その存在のないことに気付きました。

しかし、その瞬間、エレベーターは急に動きを止め、突然暗闇に包まれたと言います。

サトウ君が気が付いたとき、時計はちょうど12時を指していましたが、外は明るく、時計は午前12時ではなく、翌日の正午を指していたのです。

彼は何と一晩中エレベーターに閉じ込められていたことになります。

しかし、彼自身は数分の出来事のように感じていました。

後日、ビルの管理人に話を聞くと、以前から「12時にエレベーターに乗ると、時間が消失する」という噂があると教えてくれました。

実際にはそんなことはないはずだと思っていたサトウ君は、その日以来、深夜のエレベーターに乗ることはありませんでした。

この話は、そのビルで働く人々の間でささやかれ、”消えた時間” として知られるようになりました。

真偽は定かではありませんが、一晩中消える時間に思いを馳せると、誰もが不思議な感覚に包まれるのです。

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