【洒落怖】知らないメール

【洒落怖】知らないメール

それは突然始まった。

平凡な日常が、一通のメッセージによって一変した。

最初のメッセージは深夜に届いた。画面を照らす通知に気づいた時、私は半信半疑でスマホを手に取った。

「助けてください」とだけ書かれていた。送り主は見知らぬ番号。心臓の鼓動が速くなるのを感じながらも、私はそれをただのいたずらだと思いたかった。

しかし、その後もメッセージは続いた。

「どこにいるの？」次は「見ているよ」。

毎回、異なる内容が送られてきたが、共通していたのはその送り主が全くの見知らぬ番号であることと、メッセージが私の心に深い恐怖を植え付けることだった。

友人に相談したところ、「番号を変えたら？」と提案されたが、それでもメッセージは止まらなかった。新しい番号にも関わらず、また同じように「逃げられないよ」というメッセージが届いた時、私はもう無視することができなくなっていた。

警察に相談しても、「具体的な脅迫がない限り、手出しは難しい」と言われるばかり。

私の不安は日に日に増していった。

そして、ある夜、最も恐ろしいメッセージが届いた。

「今、後ろにいるよ」。

私は恐怖で固まり、しばらく動けなかった。ゆっくりと振り返る勇気もなく、ただスマホの画面を見つめていた。

長い時間が経った後でようやく振り返る勇気を出したが、もちろんそこに誰かがいるわけもなく、ただの空虚な恐怖だけが残った。

それからもメッセージは続いている。

内容はより個人的なものになり、私の日常の些細な出来事にまで言及してくるようになった。どうやら、私の行動を誰かが監視しているらしい。

このメッセージの送り主は一体何者なのか、何を望んでいるのか。それとも、ただの幽霊が現代の技術を使って私に接触しているのか。

答えはまだ見つかっていない。

夜ごとに届くメッセージを前に、私はただ怯えることしかできない。

この恐怖と共に生きることを強いられている現実は、まるで終わりのない悪夢のようだ。