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【怖い話|短編】蝕む者

蝕む者
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蝕む者

大学生の翔太は、夏の終わりに友人たちと奥多摩の渓谷へキャンプに出かけた。都会の喧騒を離れ、自然の中で過ごす時間は至福だった。透き通る川の水、木漏れ日、川のせせらぎ…しかし、その美しい風景の裏には、想像を絶する恐怖が潜んでいた。

キャンプ

キャンプ二日目の夜、翔太は奇妙な悪夢にうなされる。得体の知れない何かが、水の中から彼の手足にまとわりつき、体内に侵入してくる…息苦しさで目が覚めた翔太は、冷や汗でびっしょりだった。

翌朝、翔太は微熱と吐き気に襲われた。最初は単なる夏風邪だろうと軽く考えていたが、症状は一向に改善しない。

急な発熱

それどころか、日に日に悪化していく。鏡を見ると、顔色は土気色で、目には隈ができ、まるで別人のようにやつれていた。さらに、右腕には奇妙な斑点が出現し、それは徐々に広がり、蠢くように動いていた。

病院で検査を受けるも、原因は不明。医師たちは首をかしげるばかり。「もしかしたら、何か感染症にかかったのかもしれない」と医師は言ったが、翔太の不安は消えない。

病院で診察

数日後、翔太の体はさらに異変をきたす。斑点は全身に広がり、皮膚の下で何かがうごめいているような感覚に悩まされる。食欲は減退し、眠りは浅くなり、悪夢にうなされる夜が続く。

そして、ある満月の夜、翔太は再びあの悪夢を見る。あの夜の川、得体の知れない何かが、彼の口から体内に侵入し、内臓を食い荒らす…息ができない、叫び声も出ない。もがき苦しみながら、翔太は目を覚ました。

しかし、悪夢は終わっていなかった。翔太は自分の体が変形していることに気づく。右腕は異様に長く伸び、指先は鋭い鉤爪のようになっていた。鏡に映った自分の姿は、もはや人間とは呼べない異形の怪物だった。

体が変化する

翔太は悟る。あの美しい川は、恐ろしい寄生生物の巣窟だったのだ。そして、その生物は今、彼の体を蝕み、彼自身を別の存在へと変えようとしている。

絶望と恐怖の中で、翔太は正気を保とうと必死に抗う。しかし、寄生生物は彼の精神を侵食し、彼の理性を奪っていく。彼は徐々に人間性を失い、凶暴な獣へと変貌していく。

翔太は、変わり果てた姿で夜の街を徘徊する。本能のままに行動し、人間を襲い、血肉を貪る。彼はもはや、かつての自分とはかけ離れた存在と化していた。

異形の化け物

果たして、翔太は自我を取り戻し、この呪われた運命から逃れることができるのか?それとも、完全に寄生生物に乗っ取られ、永遠に闇の中に堕ちていくのか?奥多摩の闇に潜む、蝕む者の呪いは、まだ終わっていない。

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