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【洒落怖】妹を生き返らせた友人家族

【洒落怖】妹を生き返らせた友人家族

夏の暑さがまだ残る9月のある日、久しぶりに幼馴染の家を訪ねた。その友人家族は町外れに住んでおり、変わり者と噂されていた。彼らの家は、古びた洋館で、昔は立派だったのだろうが、今ではどこか薄暗く、朽ちていた。

「久しぶりだね、君が来るなんて。」友人の声は、昔と変わらない温かみがあったが、その目は何かを隠しているように見えた。

家の中に一歩足を踏み入れると、時が止まったような静けさが支配していた。壁にかかった家族写真には、友人の妹が生き生きと笑っている姿があった。しかし、その妹は小学生の頃に亡くなっている。

「こっちだ、久しぶりに私たちの部屋を見せてあげる。」友人は私を二階にある部屋へと案内した。昔は絶対に入ってはいけないと言われていた部屋だ。

部屋の扉を開けると、そこは意外にも日の光が差し込む明るい部屋だった。中央には、古びた人形が置かれた机があり、その周りには古い本や謎めいた道具が散乱していた。

「これは…?」心臓の鼓動が速くなり、唾を飲み込んだ。

「ああ、これはね、妹を…」友人の言葉が途切れ、その表情は複雑なものがあった。「妹を忘れないための、うん、儀式の道具だよ。」

友人家族は、妹が亡くなってもなお、彼女がまだ生きているかのように振る舞っていた。彼らは黒魔術に手を出し、妹を生き返らせると信じ込んでいたのだ。

「でも、本当は…」友人は静かに語り始めた。「妹はもうこの世にはいない。でも、私たちは彼女がまだここにいると思い込むことで、何とか日々を過ごしているんだ。」

その後、友人家族は警察によって死体遺棄で逮捕された。彼らが妹の遺体を家に隠し持っていたことが発覚したのだ。

その事件以来、私は友人家族との接触を避けていた。しかし、今日、久しぶりにその洋館を訪れてみると、家はもはや誰も住んでいないようだった。草木が生い茂り、窓は塞がれ、扉には鎖がかけられていた。

静かな風が吹き抜ける中、ふと、二階の窓から何かが私を見ている気配を感じた。見上げると、そこには小さな影が…。しかし、目を凝らしても、もはや何も見えない。ただ、心の奥底で、妹の笑顔がふと思い出される。

その日から、私は友人家族と過ごした日々を思い出すたび、心臓の鼓動が速くなり、冷たい風を感じるようになった。彼らの家族愛が、あの世とこの世の間に何かを残したのかもしれない。

私は深く息を吸い込み、もう一度、遠くの洋館を見つめた。そして、心の中で友人とその家族に、静かな別れを告げた。

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