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【怖い話|短編】国道411号線

白い着物の女
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国道411号線

東京・青梅市を貫く国道411号線。その道は、昼間は青梅の山々を望む美しい景色が広がるが、深夜になると一変する。街灯もまばらな闇の中、ひっそりと佇む古い交差点が、人々を恐怖に陥れる「幽霊交差点」として知られているのだ。

深夜の国道411号線

この交差点は、数年前、悲惨な交通事故の舞台となった。若い女性が、深夜、横断歩道を渡っていたところを猛スピードで走る車にはねられ、帰らぬ人となった。その事故以来、深夜にこの交差点を通ると、白い着物を着た女の幽霊が現れるという噂が囁かれるようになった。

ある者は、信号待ちをしていると、ボンネットの上に女が立っていたと言い、またある者は、助手席に女が座っていたと証言する。中には、女が突然フロントガラスに張り付き、血まみれの顔で運転手を睨みつけたという恐ろしい話もある。

血まみれの女

こうした噂が広まるにつれ、深夜にこの交差点を通るドライバーたちは、恐怖におののきながらも、ある種の儀式を行うようになった。それは、交差点に差し掛かると、クラクションを3回鳴らすこと。これは、幽霊に自分の存在を知らせ、事故を起こさないようにするための、ドライバーたちの切実な願いだった。

タクシー運転手の山田さんも、この噂を聞いていた。ある深夜、彼は、酔っ払った客を乗せて国道411号線を走っていた。助手席の客は、ぐっすりと眠り込んでいた。

「幽霊交差点」に近づくと、山田さんは、いつも通りクラクションを3回鳴らした。しかし、その瞬間、バックミラー越しに白い着物の女が後部座席に座っているのが見えた。

タクシードライバー

恐怖で声も出ない山田さんだったが、プロ意識から、客を起こそうとした。「お客様、もうすぐ目的地ですが…」

しかし、客は微動だにしない。山田さんは、恐る恐るバックミラーを再び見た。すると、女の姿は消えていた。

安堵したのも束の間、次の瞬間、フロントガラスに白い手がベッタリと張り付いた。女の顔は、事故当時のまま、血まみれで、目は恨めしそうに山田さんを睨みつけていた。

手の跡

「うわああああ!」

山田さんの悲鳴が、深夜の静寂を破った。車はコントロールを失い、猛スピードでガードレールに激突。大破した車内から、山田さんと客の遺体が発見された。しかし、後部座席には、誰も乗っていなかった。

この事故以来、「幽霊交差点」の噂はさらに広まり、深夜にこの交差点を通るドライバーは激減した。地元の人々は、この交差点を避けるようになった。そして、今でも、深夜の「幽霊交差点」には、クラクションの音と、女のすすり泣く声が響き渡るという。

着物の女

あなたは、この交差点を深夜に車で通る勇気がありますか?

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