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【洒落怖】図書館の亡霊

図書館に立つ白い能面の女

【洒落怖】図書館の亡霊

薄暗い図書館の閲覧室で、私は一人、参考書と格闘していた。夜も更け、周囲には誰もいない。静寂の中、蛍光灯の微かな音だけが聞こえる。

ふと、背後で物音が聞こえたような気がした。振り返ると、誰もいない。気のせいかと思い、再び参考書に向き合う。

しかし、数分後、また同じ音が聞こえた。今度は間違いなく、書架の奥から物音が聞こえてくる。

好奇心と恐怖が入り混じる中、私はゆっくりと音のする方へ近づいていった。書架の陰に隠れて、恐る恐る奥を覗き込む。

そこには、一人の女性が立っていた。背の高い女性は、長い黒髪を後ろで束ね、黒いロングコートを纏っていた。その姿は、まるで影絵のようだった。

女性は、書架から古い本を手に取ると、ページをゆっくりと めくっている。その仕草はどこか不自然で、まるで機械のようにぎこちなかった。

私は、声をかけようか迷った。しかし、不気味な雰囲気に恐怖を感じ、一歩も動けなかった。

女性は、本を読み終えると、それを書架に戻した。そして、ゆっくりと振り返った。

その瞬間、私は息を呑んだ。女性の顔は、真っ白に塗りつぶされていた。目鼻口はなく、ただ平坦な白い面が広がるだけだった。

私は、恐怖で声も出なかった。ただ、その異様な光景を呆然と見つめることしかできなかった。

女性は、私に向かってゆっくりと歩き出した。その歩みは、まるで幽霊のようだった。

こちらに歩いてくる白い能面の女

私は、恐怖に支配され、足がすくんでしまった。逃げようにも、体が言うことを聞かない。

女性は、私の目の前に立ち止まった。そして、白い仮面のような顔で、こう言った。

「静かにしなさい。」

その声は、冷たく、機械的な響きを持っていた。

私は、恐怖で震えながら、ただ頷くことしかできなかった。

女性は、再び書架の奥へと歩き出した。そして、影に消えていった。

私は、しばらくの間、呆然と立ち尽くしていた。恐怖と驚きで、体が震え止まらない。

ようやく、私は図書館を飛び出した。夜の街は、私には異様に明るく、恐ろしく感じられた。

私は、家へと走り、部屋に閉じこもった。そして、布団にくるまって、目を閉じた。

しかし、あの白い仮面の顔が、頭から離れない。

あの女性は、誰だったのか?何者だったのか?

図書館で、私は何を見たのか?

今でも、私には分からない。

ただ、あの夜の恐怖は、一生忘れることはないだろう。

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