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【洒落怖】隠された廃神社

【洒落怖】隠された廃神社

私たち5人組 – 私、A君、B君、Cちゃん、Dちゃん – は、探検と未知なるものへの興奮に満ちた大学生だった。私たちの間には、冒険への渇望が常に存在しており、それは私たちを結びつける強い絆だった。しかし、あの日、私たちの好奇心が導いたのは、想像を絶する恐怖の体験への道だった。

その日は晴れ渡り、青空が広がる中、私たちは地元の伝説に興味をそそられ、山奥に隠された廃神社を探検することに決めた。私たちは以前からその伝説について聞いており、心の奥底では何か特別なものを発見できるのではないかと期待していた。

私たちの冒険心は高まり、期待に胸を膨らませながら、私たちは山道を車で進んだ。A君がドライブする中、Cちゃんは地図を広げ、B君とDちゃんは冗談を言い合いながら笑い声を響かせていた。私は窓の外の風景に目をやり、自然の美しさに心を奪われていた。

山道を抜けると、我々が目指す神社への小径が現れた。そこは人が滅多に足を踏み入れないような密林に囲まれており、神秘的な雰囲気が漂っていた。木々の間からさざ波のように風が吹き抜け、それはまるで我々を歓迎するかのようだった。

密林を抜け、ついに我々は廃神社にたどり着いた。そこは年月の重みで朽ちかけ、草木に覆われ、不気味な静けさが支配していた。神社の鳥居をくぐった瞬間、私たちは一様に言葉を失い、周囲の空気の変化を感じ取った。A君は「なんだか重い空気だな」とつぶやき、Cちゃんは少し怯えた表情を浮かべた。

私たちは神社の境内を歩き始めたが、足元は苔むした石畳で滑りやすく、注意深く進まなければならなかった。B君は冗談を言いながらも、何かを警戒している様子だった。Dちゃんはカメラを手に、廃れた神社の風景を撮影していた。

神社の本殿に近づくと、その荒廃した姿がより鮮明になった。壁は所々崩れ落ち、屋根の瓦は割れて地面に散乱していた。その静寂の中で、私たちはただ息をする音と、自分たちの心臓の鼓動だけが聞こえることに気づいた。

探検を進める中で、B君の様子が次第におかしくなっていったのは、神社の奥へと進むにつれてのことだった。彼は、まるで何かに引き寄せられるように、本殿の奥をじっと見つめ、つぶやくように独り言を言い始めた。我々は彼に声をかけたが、彼は返答せず、ただその場に立ち尽くしていた。

その夜、帰路につくころにはB君の状態はさらに悪化していた。彼は突然叫び始め、「神社の神が私を呼んでいる」と言い出した。我々は彼をなだめようとしたが、彼はもはや我々の言葉を聞くことはなかった。

翌日、B君の両親が彼を精神病棟に連れて行った。医師は彼が何らかの精神的ショックを受けたと診断した。B君は廃神社のことを何度も口にし、彼が見たもの、感じたものについて語ったが、その話は支離滅裂で、誰も理解できなかった。

我々は後になって、その廃神社がかつてある儀式を行っていたことを知った。神社はその儀式のために使われていたが、何らかの理由で封印され、忘れ去られていたのだ。一部の地元の住民は、神社が古い呪いを秘めているとさえ囁いていた。

B君が見たもの、感じたものは一体何だったのか。それは今も謎のままである。私たちは、あの日、隠された廃神社の真実に触れてしまったのかもしれない。

五年の時が流れ、私たちはそれぞれの道を歩み始めていた。私は医療系の道に進み、新しい生活に忙殺される日々を送っていた。A君、Cちゃん、Dちゃんもまた、それぞれの未来に向かって歩んでいた。そして、私たちは徐々に、あの日の恐怖とB君のことを忘れていった。

しかし、ある日のこと、私の過去が突然私の前に現れた。私が勤務する病院に、精神病棟から一人の患者が転院してきたのだ。その患者は、なんとB君だった。

B君は一見、昔と変わらないように見えた。しかし、彼が私を見ると、不気味に笑った。その笑顔は、かつての温かさを失い、何か別の存在が彼の中に宿っているようだった。彼の目は空虚で、まるで遠い世界を見ているかのように感じられた。

彼は時折、あの廃神社のことを口にし、その言葉は支離滅裂で現実とはかけ離れていた。彼の話は、彼があの夜、何か未知のものに触れ、その影響を受けてしまったことを示唆していた。

B君の状態は、私たちが想像していた以上に深刻だった。彼の精神は、あの廃神社での出来事によって、永遠に変わってしまったようだった。彼の笑顔の裏には、語り尽くせない恐怖と混乱が隠されているように思えた。

ある日、私はB君の病室を訪れた。すると床に落ちていた一冊のノートを見つけた。何気なく拾い上げ、中をめくってみると、そこには衝撃的な言葉が書かれていた。ノートのページは「A殺す」という言葉で埋め尽くされており、それは何度も何度も繰り返し殴り書きされていた。

その言葉を見た瞬間、私の心は凍りついた。これは単なる狂気の産物なのか、それともB君の心の奥底に隠された何か深い恨みの表れなのか。私は、あの廃神社での出来事がB君の心にどれほど深い影響を与えたのかを悟った。

私はノートを閉じ、深い息をついた。A君との連絡は途絶えて久しく、彼が今どこで何をしているのかも分からない。しかし、このノートの言葉は、B君がA君に対して何らかの不可解な感情を抱いていることを示していた。

私は、B君の心の中に何が渦巻いているのか、その全てを理解することはできないかもしれないと感じた。しかし、彼の心に残るあの廃神社の記憶は、彼にとって消えることのない呪いのようなものだったのかもしれない。

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