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【洒落怖】警告する幽霊

【洒落怖】警告する幽霊

私はこの物語を書くことに躊躇いがある。

なぜなら、去年のお盆に嫁の実家で起きた出来事は、今でも私たち家族の心に深い傷を残しているからだ。嫁の実家は山奥にある古い家で、その場所は自然に囲まれていて美しい。

しかし、美しい風景の裏には、語られざる「怖い話」が隠されていた。

私たちの訪問は平穏に始まった。嫁の両親は温かく迎えてくれ、子供たちは広い庭で楽しそうに遊んでいた。しかし、訪問初日の夜、家族の団らんの中で突然子供が気を失った。

目を覚ました彼の声は、しゃがれた高齢男性のように変わっていた。その声は家族に対して奇妙な話を始めた。それは、この家と土地にまつわる古い「幽霊」と「呪い」の話だった。

私たちは驚愕し、嫁の両親にその話をした。

彼らは青ざめ、この家には代々伝わる不幸な霊の話があることを認めた。彼らによると、その霊は過去にこの家で起きた悲劇の犠牲者で、時々家族の一員を通じて現れるという。

私たちは有名な霊能者に助けを求めたが、彼らの中には詐欺師も多く、誰も私たちの問題を解決できなかった。その間も、子供の中に現れる別人格は続き、その存在は家族に大きな精神的圧迫を与えた。

日々は恐怖と共に過ぎ、私たちは解決策を模索し続けた。

しかし、霊現象は続き、子供の中のその声は時折、家族に対して警告とも取れる言葉を投げかけることがあった。それは、この家と土地が抱える古い秘密や、未解決の過去に関するものだった。

お盆の訪問から半年が経過し、私たちはまだその体験の影響下にある。子供は普段は元気だが、時々そのしゃがれた声が戻る。私たちはそれを家の守り神の一種と考えるようになり、恐怖ではなく、ある種の尊敬を持って接するようにしている。

この出来事は私たち家族にとって、忘れられない記憶となった。

それは、見えない世界が実際に存在し、私たちの生活に影響を与えることがあるという現実の思い出だ。私たちは、この体験から学び、理解を深めることで、少しずつ前に進んでいる。

しかし、その声が何を伝えたいのか、真実はまだ掴めていない。

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