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【意味怖】意味がわかると怖い話 - 第7夜 –

残された写真

大学生のユウタは、古い家を改装する際に壁の中から一枚の古い写真を見つけた。写真には、家族が楽しそうに笑っている様子が写っていた。ユウタはその写真を家のリビングに飾ることにした。

数日後、ユウタの友人たちが家に遊びに来た。友人の一人がリビングに飾られた写真を見て、「これはお前の家族か?」と尋ねた。ユウタは「違う、この家を改装した時に見つけたんだ」と答えた。

その夜、ユウタは不思議な夢を見た。夢の中で、写真の家族が彼を家に招き入れ、楽しい時間を過ごしていた。夢から覚めたユウタは、なんとなく心地よい気持ちでいっぱいだった。

しかし、その後も夢は続き、毎晩のように写真の家族と過ごす夢を見るようになった。夢の中の家族はユウタにとって心地よい存在となっていた。

ある日、ユウタは地元の図書館でその家の歴史について調べてみることにした。調査の結果、彼は衝撃の事実を知る。その家はかつて大火事で一家全員が亡くなっていた。写真の家族もその犠牲者だったのだ。

ユウタは写真を見つめながら考え込んだ。夢の中で彼と交流していた家族は、実は亡くなっていた家族だったのか。そして、彼らはなぜ彼に夢を見せ続けていたのか。

その夜、ユウタは再び夢を見た。夢の中で家族は彼に微笑み、「これからも一緒にいてくれる?」と尋ねた。ユウタは恐怖とともに、自分がこの家族の一員になってしまったような感覚を覚えた。

時計の囁き

リカは祖母の家を相続したとき、古い壁掛け時計を特に気に入った。その時計は毎時、独特の鐘の音を鳴らし、リカにとっては心地良い音だった。

しかし、ある夜、時計が午前3時を告げる時、リカは奇妙なことに気付いた。時計の鐘の音が、いつもと違っていた。それはまるで、誰かがささやいているような音だった。

最初は気のせいかと思ったリカだが、この現象は毎晩続いた。そして、そのささやきは徐々にはっきりと聞こえるようになり、言葉を成していくようになった。「逃げて…」という言葉が聞こえた。

リカは恐怖を感じながらも、その時計に興味を持ち、時計の由来を調べ始めた。調査の結果、その時計はかつて重大な事件があった家から持ち出されたもので、その家の主人が不可解な死を遂げていたことを知った。

リカはさらに調査を進め、その家の主人が時計に隠された秘密を知っていたこと、そしてその秘密が彼の死に関係している可能性があることを突き止めた。

その夜、時計は再びささやいた。「秘密を探るな」と。リカはその声に導かれるように時計を開け、中から古い手紙を見つけた。手紙には、過去の罪とその罰について書かれていた。

リカはその手紙を読んだ瞬間、時計の鐘が激しく鳴り響き、家中が不気味な音に包まれた。そして、彼女は突然、時計の秘密に関わる恐ろしい真実を思い知ることになった。

消えた通りの謎

サラリーマンのタケシは、毎日同じ道を通って出勤していた。ある日、彼は仕事帰りにふと目にした小さな通りに興味を持った。その通りは彼が毎日通る道からわずかに外れているが、何故か今まで気付かなかった。

その通りは古い商店やカフェが並び、どこか懐かしい雰囲気を醸し出していた。タケシは好奇心に駆られ、その通りを散策することにした。彼は特に一軒の古書店に惹かれ、店内を見て回った。

しかし、翌日、タケシが再びその通りを訪れようとした時、通りが消えていることに気づいた。昨日まであったはずの通りが、まるで存在しなかったかのように跡形もなかった。

混乱したタケシは、周囲の人々にその通りについて尋ねたが、誰もその通りのことを知らないと言った。彼は自分の記憶を疑いながらも、通りについて調べることに執着するようになった。

調査を進めるうちに、タケシはその地域で昔、大きな火事があったことを知った。その火事で多くの建物が失われ、多くの人が命を落としたという。

さらに、タケシが訪れたという古書店の店主もその火事で亡くなっていたことが判明した。タケシは、自分が訪れた通りが、実は過去の記憶が作り出した幻だったのではないかと思い始めた。

その後もタケシは何度もその場所を訪れたが、通りは二度と現れなかった。彼は自分が体験したことが現実なのか夢なのか、その答えを見つけることはできなかった。

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