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【意味怖】意味がわかると怖い話 - 第3夜 –

最後のメッセージ

大学生のケンジは、毎晩同じ時間になると、亡くなった恋人からのメッセージがスマートフォンに届くのを待っていました。恋人は数ヶ月前に突然亡くなっており、ケンジはそのショックから立ち直れずにいました。

最初のメッセージは「会いたい」というものでした。それから毎晩、ケンジのスマートフォンには恋人からの短いメッセージが届き続けました。「どこにいるの?」、「寒いよ」、「もうすぐそこに行くね」。ケンジはこれらのメッセージを心の支えとしていました。

しかし、ある夜、メッセージは「もうすぐそこに着くよ」と変わりました。ケンジは恐怖と期待の入り混じった気持ちで、部屋のドアを見つめて待ちました。そして、深夜、ドアがゆっくりと開き始めたその時、ケンジのスマートフォンに最後のメッセージが届きました。

「今、後ろにいるよ」

ケンジが振り返った瞬間、部屋の明かりが消え、真っ暗闇に包まれました。そして、何も見えない闇の中から、冷たい何かが彼の手を掴んだとき、ケンジは恐怖で叫び声を上げました。

翌朝、ケンジの部屋は静まり返っており、彼の姿はどこにもありませんでした。ただ、スマートフォンの画面には、未読のメッセージが一つ表示されていました。「一緒にいようね」。

消えた笑顔

友人たちとのキャンプに出かけたエミは、森の中で不思議な古い鏡を見つけました。鏡は不思議な形をしており、その表面は年月を経て少し曇っていました。友人たちはその鏡を見て不気味がりましたが、エミは興味を持ち、笑顔で鏡の前で自撮りをしました。

その夜、キャンプファイアを囲んで楽しむ中、エミはだんだんと静かになり、表情に暗い影を落とし始めました。友人たちはエミが疲れているのだと思い、特に気にしませんでした。

しかし翌朝、エミはいつもと違う様子でした。彼女の顔からは笑顔が完全に消えており、どんなに楽しい話題でも、エミは無表情のままでした。友人たちは心配し始め、何が原因か尋ねましたが、エミはただ黙って首を横に振るだけでした。

キャンプから戻った後、エミの変わり様はより顕著になりました。彼女は笑うことができなくなり、常に無表情で過ごしていました。心配した友人たちは、エミが鏡の前で撮った写真を見返してみました。

写真にはエミが笑顔で写っているはずでしたが、そこには無表情のエミが写っていました。更に驚くべきことに、鏡の中のエミの映り込みだけが、不気味な笑みを浮かべていました。

友人たちは鏡が何かしらの呪いを持っているのではないかと恐れました。彼らはエミを連れて、再びその森へと戻りました。しかし、鏡のあった場所には何もなく、ただの空き地だけが広がっていました。

エミはその後も笑うことができず、いつも無表情で過ごし続けました。鏡の謎は解けず、エミの笑顔は二度と戻ることはありませんでした。

最後の写真

ハルカは、友人たちとの楽しい夜を写真に収めました。彼女はその写真を見て、一人ずつ友人の笑顔を確認しましたが、最後の友人の顔に目を留めると、その顔だけが写真の中で曇って見えました。

不思議に思いながらも、ハルカはそのことを忘れ、就寝しました。翌朝、彼女はその友人が突然亡くなったという知らせを受けました。驚いたハルカは再びその写真を見ると、今度は別の友人の顔が曇って見えました。

恐怖に駆られたハルカは、その友人に連絡を取ろうとしましたが、返事はありませんでした。数時間後、その友人もまた不幸な事故で亡くなったという知らせが届きました。

ハルカは急いで写真を見たところ、今度は自分の顔が曇っているのを見て、凍りつきました。

消える時計の針

毎晩、リョウは自室の壁掛け時計の針が12時を指す瞬間を見ていました。彼にとって、その瞬間は一日の終わりを告げる静かな儀式のようなものでした。

しかし、ある晩、リョウが時計を見つめていると、12時を告げるはずの長針が突然消えました。戸惑いながらも、彼は時計が壊れたのだと思い、その日はそのまま眠りにつきました。

翌晩、リョウがまた時計を見ると、今度は短針も消えていました。彼の部屋には静寂が満ち、時間が止まったかのような感覚に襲われました。

そして、その次の晩、リョウが時計を見た時、時計自体が消えていることに気づきました。彼は混乱し、部屋中を探しましたが、時計はどこにもありませんでした。

その夜、リョウは奇妙な夢を見ました。夢の中で彼は自分の部屋にいたが、壁には時計の形がぼんやりと浮かんでおり、その中から何かが彼を見つめているような気配を感じました。

リョウが目覚めた時、彼の部屋の壁には時計の形が焼き付けられていました。しかし、彼の時間はすでに止まっており、リョウはその夜、謎の死を遂げました。時計の針は、彼の時間を奪っていったのです。

空白の頁

アヤは、古い日記を祖母の家で見つけました。日記は祖母の若い頃のもののようで、多くのページには様々な出来事が記されていました。

しかし、日記の最後の数ページは空白で、なぜかそのページだけがひどくボロボロでした。アヤは好奇心から、その空白のページに自分の日常を書き込むことにしました。

翌日、アヤが日記を開くと、彼女が書いた記述が消えていて、代わりに「彼女はもうすぐ来る」という不気味な一文が書かれていました。アヤは怖くなり、日記を閉じてその場を離れました。

その夜、アヤは奇妙な音で目覚めました。彼女が恐る恐る日記を開くと、さらに新しい一文が加えられていました。「彼女はもうここにいる」。

アヤは恐怖に震えながら部屋を見渡しましたが、何も見つからず、ただ静けさが部屋に満ちていました。しかし、彼女が再び日記を見ると、最後のページには彼女自身の名前が大きく書かれていました。

翌朝、アヤの家族が彼女の部屋に入ると、アヤの姿はどこにも見当たらず、ベッドにはその古い日記が開かれたまま残されていました。そして、最後のページには「彼女はもうここにいる」と書かれていたのです。

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