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【怖い話|短編】夏の日のタイムトラベル

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夏の日のタイムトラベル

ある夏休みのこと、私はおじいちゃんの家で過ごしていた。その家は山のふもとにあり、周囲には広い森が広がっていた。私は毎日、その森で冒険を楽しんでいたんだ。

ある日、私は森の奥で見知らぬ子供と出会った。彼女の名前はミホ。不思議な雰囲気を持った彼女と、私はすぐに仲良くなった。私たちは森の中を探検したり、小川で水遊びをしたりして遊んだ。ミホは昔ながらの遊びをたくさん知っていて、彼女と一緒に石投げやかくれんぼを楽しんだ。

ミホは特に森の奥にある古い橋が好きだった。私たちはその橋で、まるで秘密基地のように時間を過ごした。彼女は、橋の下に住むという架空の妖精の話をしてくれたり、不思議な花の名前を教えてくれたりした。

夏休みが終わりに近づくと、ミホは「もうすぐ帰らなきゃいけない」と言い始めた。彼女は、自分がどこから来たのか、どうやって帰るのかを教えてくれなかった。

そしてある日、ミホは突然姿を消した。どんなに探しても見つからなかった。私は心配になって、おじいちゃんにミホのことを話した。おじいちゃんは首をかしげながら、「ミホなんてこの村にはいないよ」と言った。

私は混乱して、「でも、毎日一緒に遊んでたんだよ!」と強く言った。それを聞いたおじいちゃんは、ふと思い出したように目を輝かせて、「あ、そうか!お前の母さんがミホだ!」と言ったんだ。

おじいちゃんによると、母は子供の頃、不思議な体験をして、一時的に未来にタイムスリップしたことがあったそうだ。その時、彼女は未来の自分の子供、つまり私と遊んでいたんだ。

それを聞いて、私は驚きとともに、ある種の感動を覚えた。母との特別な思い出が、時間を超えて私たちを繋げていたんだ。

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