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【怖い話|短編】夜の訪問者

夜の訪問者
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夜の訪問者

ある日、いつものように夜遅くに帰宅し、ひとりで静かなアパートの部屋で過ごしていた。部屋は五階で、窓からは街の灯りが見える。夜中になると、周囲は非常に静かになり、普段は他の住人の音もほとんど聞こえない。

読書する男性

その夜、私はリビングで読書をしていたとき、ふと玄関外の廊下から何か小さな音が聞こえた気がした。まるで誰かがそっと部屋のドアの前を通り過ぎるような…。

しかし、ドアの覗き穴から外を見ても誰もいない。ただの気のせいだと自分を納得させようとした。

しばらくして、再びその音がした。今度はもう少しはっきりと、まるで部屋のドアを掠める何か…。

心臓が鳴り始め、恐る恐るドアの鍵を確認した。がっちりと施錠されている。安堵の息をつくと同時に、突然部屋の電気がチカチカと不安定になり始めた。それはまるで、誰かが私をからかっているかのようだった。

部屋の電気が消える

電気が落ち着いた後、私は部屋の隅に目を向けると、そこには先ほどまでなかった古い人形が座っていました。その人形はゆっくりとこちらを向いて、まるで生きているかのように目を動かしていた。私は息を飲み込み、動けなくなりました。

怖くなり、携帯電話で友人に連絡を取ろうとしたが、不思議なことに電話の電源が入らない。

使えない携帯

完全に充電されていたはずなのに…。その時、ふと窓の外を見ると、反対側のビルの窓に一つだけ明かりがついているのが見えた。その窓には人影が…。私をじっと見ているような気がして、思わずカーテンを閉じた。

それから何日かは特に何も起こらなかったが、あの夜のことが頭から離れない。

そして、昨夜、再びリビングで読書をしていると、廊下の音が…。今度はもっとはっきりとした足音。恐怖で固まる私。そして、その音はゆっくりと私の部屋のドアへと近づいてくる。

ドアノブがゆっくりと回る音がしたところで、私は息をのんだ。しかし、ドアは開かなかった。そのまま音は消えていったが、その夜から私の部屋には明かりをつけたまま眠るようになった。

眠る男性

怪奇現象は今も続いており、私は夜な夜なその音に怯えている。何が起こっているのか、誰にも説明できず、ただひとりでその恐怖と向き合っている。

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