霧隠れの村の謎
この一件は、俺たち大学のサークルメンバーが、キャンプからの帰りに、ネットでちょいと話題になってた「霧隠れの村」って場所に立ち寄った時の話だ。
その村、なんかもう数年前から突然人がいなくなって、今や「忘れられた町」としてネットでうわさになってるんだよね。理由については、病気が流行ったとか、自然災害があったとか、いろいろ言われてるけど、真相は誰にもわかってない。
で、俺たちは、この謎を自分たちの目で確かめたくなっちゃってさ。だから、町に行くことにしたんだ。町に着いた瞬間、そのシーンにマジでビビった。家はボロボロで、店は閉まってて、大きな時計塔の時計は止まったまま。この不気味な雰囲気をスマホで撮影しながら、町を探検し始めたんだ。
その中で、なんか変な家があってさ。ドアが半開きで、中に何かいるような雰囲気がプンプンしてたんだよね。興味本位で中に入ったら、家の中はまるで時間が止まったかのよう。リビングをうろついてたら、いきなりスマホが圏外になって、どっかから子供の笑い声が聞こえてきたんだ。
俺たちは声の方向に向かって進んでいったんだけど、進むにつれて声は遠ざかる感じ。最終的には、めちゃくちゃ古い感じの子供部屋にたどり着いて、そこで電灯がチカチカし始めたんだ。そしてまた、子供の笑い声が響いて、「遊ぼう…」ってささやき声が混じるんだよ。
もうマジでゾッとして、部屋から出ようとしたら、ドアが勝手に閉まって、俺たちは中に閉じ込められちゃった。心臓バクバクで、何が起こるかわからない恐怖に襲われたよ。
でも、何分かしたらドアが開いて、俺たちはそこから全力で逃げ出したんだ。外に出たら、スマホの通信が戻って。でも、その場からはもう早く離れたかったんだよね。
この体験から、俺たちは霧隠れの村が放棄された理由をなんとなく理解した気がする。町に起こる超自然的な現象が、住人を追い出したんだと。まるで町自体が生きているかのように、侵入者を怖がらせて追い払ってたんだ。
それから俺たちは、二度と霧隠れの村には近づかないことにしたよ。でも、たまに夜中に目が覚めると、耳元であの子供の笑い声と「遊ぼう…」ってささやき声が聞こえてくるんだ。忘れられた町の記憶が、俺たちの中に深く刻まれちゃってるんだろうな。
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