【洒落怖】霊が視えるようになった俺の末路
30年前、私がこの特異な能力に気づいたのは、まだ幼い頃だった。
物心がついた時から、私の周りには常に見えない存在がいた。最初はそれらを友達だと思っていたが、年を取るにつれ、彼らがただの友達ではないことに気づき始めた。
古い図書館の女
あの日、古い図書館で彼女に出会った時、私はただの学生だった。
彼女は、何十年も前の服装をした女性で、彼女の悲痛な表情は今でも私の心に焼き付いている。彼女は私に助けを求めるように近づいてきたが、突然恐ろしい形相で襲い掛かってきた。
私は必死で逃げ出し、その場から離れた。
後で知ったのは、彼女が図書館で亡くなった若い女性だったこと。彼女は未だに何かを求め、彷徨っているのだと理解した。
空き家の少年
空き家の探検は、地元の子供たちにとって勇気の試練だった。
その家に足を踏み入れた瞬間、空気が変わったことを感じた。上階から聞こえてきた子供の声に導かれて、私は彼に出会った。彼はこの世のものとは思えない寒さを放っており、彼の目は深い悲しみに満ちていた。
彼が私に何を伝えたいのか理解する前に、彼は恐怖をもって私に襲い掛かった。
除霊を試みることで、彼を安らかな場所へと導いた。その後、彼の声は二度と聞こえなくなったが、彼の悲しい物語は私の心に残った。
湖畔の静寂を破る声
去年の秋、家族とキャンプに出掛けた際、私たちは美しい湖畔で夜を過ごすことにした。
その場所は昼間は絶景で、穏やかな水面が太陽の光を反射していた。しかし、夜になると全く異なる場所のように感じられた。家族がキャンプファイヤーでマシュマロを焼いて楽しんでいる中、私は湖から聞こえてくる囁きに気づいた。
最初は風の音かと思ったが、声は徐々にはっきりとしてきた。それは、かつてこの湖で溺れて亡くなった少年の声だった。彼は助けを求めているようだったが、同時に彼の中には怒りも感じられた。私は家族を守るため、また一人でその声の正体を探る決意を固めた。
私が湖畔を歩き始めると、声はますます強くなった。
そして、湖の水面に少年の霊が浮かび上がり、私に向かって手を伸ばした。彼の目は深い絶望に満ちており、その姿は私の心を強く打った。私は彼に平和を与えようと、除霊の儀式を行った。少年の霊は静かに微笑みを浮かべると、ゆっくりと湖の中へと消えていった。
その夜以来、その湖は再び穏やかな美しさを取り戻した。家族は何も知らずにその場所の美しさを楽しんでいたが、私は少年の霊が遂に安らぎを見つけたことを感じ、心から安堵した。
これらの体験を通じて、私は軽い除霊ができるようになったが、それでもなお、私の能力がもたらす影響は計り知れない。家族と共に過ごす日々の中で、私は常に霊的な存在と向き合わざるを得ない。
それらの存在が時には家族に危害を加えることもあり、私はその都度、家族を守るために全力を尽くしている。
この能力を持つことの意味を今でも探求中だ。
霊たちがなぜ私に接触してくるのか、彼らが伝えたいメッセージは何なのか、その答えを見つけるために、私はこれからも霊的な現象と向き合い続けるだろう。家族を守り、霊たちに平穏をもたらすこと。
それが、私に与えられた使命なのかもしれない。
コメント