【洒落怖】古宇利島の亡霊
沖縄の小さな漁村で、古宇利島に関する奇妙な伝説が語り継がれていました。
言い伝えによると、島には古代の王族が埋葬されており、その霊が未だに島を守っているとされています。
主人公、考古学に興味を持つ大学生のAは、この伝説に魅了され古宇利島を訪れます。
地元の漁師からの警告「夜に島に留まるな」を無視し、探索を続けるA。
しかし、日が落ちると島は一変し、奇妙な現象が起こり始めます。
Aはまず、遠くから聞こえる歌声に気づきます。
その声は悲しげで、古代の琉球語のような不思議な響きがありました。
彼は声のする方向に進むも、源を見つけることはできません。
次に、彼の周りでささやき声が聞こえ始めます。
言葉は理解できないものの、その声には怒りや悲しみが込められているようでした。
Aは不安に駆られながらも、霧の中に姿を現す不気味な影を追います。
影は古宇利島の中心にある古墳にAを導きました。
そこで、彼は恐ろしい光景に遭遇します。
古墳からは、透き通るような青白い光が放たれ、その中には古代の王族のような装束を着た人物たちが浮かび上がっていました。
彼らはAに語りかけます。
「この地は聖域。生者の足を踏み入れるべからず」と。
Aは震え上がりますが、霊たちの一人が彼に手を差し伸べ、触れた瞬間に彼の体が透明になり始めます。
Aは恐怖で叫びますが、声は出ず、彼は徐々に霊の一部となっていくのを感じました。
夜が明け、急いで島を後にするAですが、船の中で恐ろしい事実に気づきます。
自分の影が消えているのです。
彼は島の一部となり、永遠にその霊たちと共に存在する運命になったのでした。
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