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【怖い話|短編】亡霊都市アークティア

亡霊都市アークティア
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亡霊都市アークティア

深い海の底、暗闇に閉ざされた場所に、かつて栄華を誇った都市アークティアは眠っている。荘厳な神殿、活気に満ちた市場、そして人々の笑顔。しかし、それは全て過去の幻影。今、アークティアは呪われた亡霊都市と化している。

ある嵐の夜、海洋調査船「アルゴス号」がアークティアの真上を航行していた。

嵐の夜の不吉な予兆

乗組員たちは、海底に眠る都市の調査を翌日に控え、期待と不安を抱えていた。しかし、その夜、異変が起こり始める。船内の照明が不気味に明滅し、無線からは奇妙なノイズが聞こえてくる。そして、甲板に現れたのは、血のように赤い月。それは、アークティアの呪いが解き放たれたことを意味していた。

翌朝、調査チームは最新鋭の潜水艇「トリトン号」で海底へと潜っていった。

深海への降下

水深500メートル。暗闇の中、サーチライトが照らし出すのは、朽ち果てたアークティアの姿。崩れ落ちた建物、藻に覆われた彫像、そして、不気味なほど静寂に包まれた街。

亡霊都市の恐怖

トリトン号が街の中心部へと進むにつれ、異変はさらにエスカレートしていく。潜水艇の計器が狂い始め、モニターには奇妙な映像が映し出される。それは、骸骨の姿をした人々が街を徘徊する姿、そして、深淵から浮かび上がる巨大な影。

恐怖に駆られた乗組員たちは、トリトン号を浮上させようとするが、すでに遅かった。潜水艇は不可解な力によって海底に引きずり込まれ、身動きが取れなくなってしまった。

深淵からの襲撃

暗闇の中、乗組員たちは異様な気配を感じ始める。それは、怨念のような、憎悪のような、得体の知れない感情。そして、トリトン号の窓の外に、無数の白い手が現れる。手は窓を叩き、潜水艇を引き裂こうとする。乗組員たちは絶望の中で、最後の時を待つしかなかった。

数日後、アルゴス号はトリトン号との連絡が途絶えたことを受け、救助隊を派遣した。しかし、トリトン号を発見することはできなかった。海底に残されていたのは、引きちぎられたケーブルと、乗組員たちの恐怖が刻まれたボイスレコーダーのみ。

アークティアの呪いは、今もなお続いている。海に沈んだ都市は、侵入者を拒み、永遠の眠りにつくことを許さない。そして、あの赤い月が再び現れる時、アークティアの亡霊たちは再び目覚め、生者の世界へと復讐を求めてやってくるだろう。

禁断の都市への警告

この物語は、深海に潜む恐怖、そして人間の傲慢さに対する警告である。私たちは自然の力を過小評価してはならない。そして、過去に犯した罪は、決して消えることはないということを忘れてはならない。

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