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【洒落怖】日常に潜む恐怖

霊感のある主人公の話
目次

日常に潜む恐怖

私には、親譲りの霊感がある。そのせいで、幼い頃から不可解な体験を何度もしてきた。楽しいはずの日常が、突然予期せぬ恐怖に変わる瞬間は、今でも鮮明に覚えている。

物語を語る主人公

夜中の電話

深夜、私は深い眠りからけたたましい着信音で引き起こされた。画面には「不明な番号」の表示。深夜3時という時間帯に、誰からの電話だろうかと不安を抱えながら受話器を取ると、奇妙な静寂が訪れた。

しばらくの間、何も聞こえない。誰かが息を潜んでいるような、不気味な緊張感が漂う。そして、静寂を切り裂くように、か細い声が聞こえた。「助けて…」。その声は、数年前に亡くなった祖母のものだった。

一瞬にして、心臓が早鐘のように鼓動し、背筋が凍りつく。しかし、その声はすぐに消え、電話は切れた。呆然と立ち尽くす私に残されたのは、深い恐怖と謎だけだった。

翌朝、私はその番号にかけ直してみたが、繋がることはなかった。調べても、その番号は存在しないという。祖母からのメッセージだったのだろうか、それとも何か別の存在の悪戯だったのだろうか。真相は闇の中だ。

写真に写る人影

友人との楽しい時間は、いつだってあっという間に過ぎていく。ある日の夜、その日撮った写真をスマホで眺めていた私は、奇妙なものに気づいた。一枚の写真に、私たち4人の後ろで微笑む見知らぬ女性が写っていたのだ。

その日は、私たち4人以外に誰もいなかったはずだ。しかも、その女性は明らかに浮いているように見える。背筋がぞっとするような恐怖を感じながら、私はその女性の顔に目を凝らした。どこか見覚えがあるような気がした。

数日後、私はその写真のことを友人たちに話した。すると、一人の友人が驚いた顔でこう言った。「その女性、私の亡くなった祖母に似てる…」。

消えた少女

毎朝の散歩は、私の生活に欠かせない習慣だ。鳥のさえずり、木々の葉擦れの音、爽やかな風を感じながら歩く時間は、心を落ち着かせてくれる。

ある朝、いつもと変わらないように公園を歩いていると、前方に小さな女の子が一人で遊んでいるのが見えた。愛らしい笑顔で砂遊びをするその子に、思わず微笑み返し、声をかけようと近づいた。

しかし、次の瞬間、信じられない光景が目に飛び込んできた。女の子の姿が、まるで霧のように消えていくのだ。一瞬にして、何もなかったかのように。

呆然と立ち尽くす私に、公園の静寂だけが冷たく響き渡る。その場所では、過去に行方不明になった子供の事件があったという話を、後日聞いた。

日常に潜む恐怖

これらの体験は、ほんの一例だ。親譲りの霊感を持つ私は、これからも日常の中に潜む恐怖と向き合っていく必要がある。

これらの出来事には、明確な答えはない。何が真実で、何が幻想なのか、私には判断できない。ただ、一つだけ確かなことは、日常が突然、恐怖に変わる瞬間があるということだ。

このもやもやとした恐怖と共に生きていくことは、決して楽ではない。しかし、それでも私は、前向きに生きていくしかない。

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