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【怖い話|短編】コンビニの異常な店員

刺殺に使用された包丁
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コンビニの異常な店員

私は社会人経験5年目の普通のOL。大学卒業後、そのまま都心の企業に就職し、勤務先から3駅離れた場所で、大学時代から通算して10年近く住んでいます。この街の変わらない日常が大好きでした。あの事件が起こるまでは。

毎朝の通勤前、必ず立ち寄るコンビニはがありました。そこでの一杯のコーヒーが、一日の始まりを告げる儀式のようなもの。

駅前にあるコンビニ

しかし、そのコンビニのある男性店員の態度が次第に変わっていき、少しの不安を感じ始めたのです。当初は親しげな挨拶から始まりましたが、徐々に私の私生活に関する質問へとエスカレート。彼が不在の日は、心の中で「ラッキー」とさえ思っていました。

その日も、いつものようにコンビニでコーヒーを買い、彼と目が合いました。彼の視線は以前とは明らかに異なり、何かを期待するかのように私を捉えて離しません。不快感を抱きつつも、私は適当にあしらい、急いで店を後にしようとしました。

私が店から出ようとした瞬間、彼に突然怒鳴られるという衝撃的な出来事が起こりました。「なぜ俺がいない日に来るんだ」「いない時間を見計らっているのか」と、根拠のない非難を受けました。周りの視線を感じながらも、私は戸惑い、わけもわからず「すみません」と謝るしかありませんでした。

怒るコンビニ店員

「もうあのコンビニに立ち寄るのは辞めよう。」そう決めたました。

しかし、その日を境に、私の周りで奇妙な出来事が頻発するようになりました。視線を感じることが増え、ポストの郵便物が散乱していたり、家の鍵穴に不審な傷がついていたり…思い当たるのは当然、コンビニの店員でしたが、証拠がありませんでした。

そこでマンションの管理人に相談し、ポスト前に設置された監視カメラを確認してもらいました。犯人はやはりあのコンビニの店員です。その足で警察に相談し、対策をとりましたが、警察も後手に回るばかり。引っ越しを検討するように言われました。彼の異常な行動を考えると引っ越しするしかないか危機感から自然に思えました。

相談した警察官

まさか私がこんなことになるなんて。しかし、あの恐怖体験の後では、他に選択肢がなかったです。自分の安全を守るため、会社の近くに引っ越すことにしました。貯金はほとんどなかったのですが、本気で⚪︎されるかもしれないと思っていたのでお金じゃないなと思いました。

引っ越しはあっという間に進みました。事情を聞いた大学時代からの友人たちが手伝ってくれたので。あのコンビニの店員に私の新住所がバレないように、まさに夜逃げに近い状態。夜の帳が下りた後に動き出し、朝方までには新しいマンションに荷物の移動を完了させました。

それから数ヶ月は平穏な日常でした。とは言え不用意に出掛けるようなことは控えていましたが、それでも不便さはなく、快適に自由に過ごせていました。あのニュースを見るまでは。

テレビのニュースをみて驚く

引っ越しから半年ほど経ったころでしょうか?土曜の夕方にテレビをなんとなく眺めていると、見慣れた景色が飛び込んできました。私が以前住んでいたマンションです。そのマンションで今日刺殺事件があったと…。犯人は凶器を持ったまま逃亡。被害者の方は、以前私が住んでいた部屋番号に住んでいたそう。私は戦慄しました。

あの男が、きっと犯人に違いありません。また捕まっておらず、現在も日本全国を逃げ回っているようです。

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