【洒落怖】鏡の中の悪夢

【洒落怖】鏡の中の悪夢

僕、直人は交通事故で1週間意識を失っていた。
意識がない間、ずっと同じ夢を見続けていたんだ。

その夢の中で、僕は鏡の中の世界に閉じ込められていた。

周りは鏡で囲まれ、どこを見ても自分の姿が反射している。
鏡の中は、現実世界と似ているけど、何かがおかしい。

色が薄く、音も遠く感じる。
空気さえも重く、息苦しいんだ。

最初はただ戸惑っていた。
でも、すぐに脱出しなくちゃいけないって気がついた。

鏡を見つめると、そこには別の世界が映っていて、出口のように見えるんだけど、いくら鏡に手を伸ばしても届かない。

そして、その世界には鬼がいる。

人間とは違う、怖ろしい顔をした鬼が。

その鬼はいつも僕を追いかけてくる。
走っても走っても、彼はいつも僕の背後にいる。

彼の手が僕の肩に触れそうになると、僕は必死で逃げる。
でも、どうやって逃げても、この鏡の世界からは出られない。

この世界の中で、時間は意味をなさない。

僕は何日も、何週間も、あるいはもっと長い時間をこの中で過ごしているように感じる。
鬼につかまったらどうなるのか、それが最も恐ろしい。

彼に捕まるたびに、僕は強烈な痛みと恐怖を感じる。

でも、それが夢だとわかっていても、その恐怖はリアルなんだ。

ついに、僕は目を覚ました。

ベッドに横たわり、白い病室の天井を見上げていた。
事故のことは覚えていない。

でも、鏡の中の世界のことは鮮明に覚えている。
今もその恐怖が忘れられない。
病室にある鏡を見るたび、あの悪夢が蘇る。

あの鬼は一体何だったのだろう？
あの世界は本当にただの夢だったのだろうか？ 今

でも、鏡を見るたびに、あの恐怖が蘇る。
もう二度と、あの鏡の中の世界に戻りたくない。