【意味怖】消えた日記
この話は、私が遺品整理のアルバイトをしていた時のことです。
ある日、孤独に亡くなった老婦人の家を整理していたとき、壁の隙間から古い日記を見つけました。
日記はほこりに覆われており、何十年もの間、そこに隠されていたようでした。
好奇心から、私はその日記を読み始めました。
日記は、婦人が若い頃に書いたもので、彼女の日常や愛する人への想いが綴られていました。
しかし、日記のページをめくるうちに、内容に異変が現れ始めました。
日記には、婦人が見知らぬ人々に追われているという記述が増えていき、彼女の書き込みは次第に不安定になっていきました。
そして、ある日を境に、日記には恐ろしいことが書かれ始めました。
婦人は、自分の家の中に隠れている「何か」について書いていました。
その「何か」は、夜中に現れて彼女を覗き見し、彼女の生活を妨害していると記されていたのです。
しかし、その存在についての詳細は一切書かれていませんでした。
日記の最後のページには、婦人がその「何か」をついに見つけたと書かれていました。
しかし、その後の記述は途切れ途切れで、何が起こったのかはっきりしませんでした。
私は日記を読み終えた後、家の中に奇妙な気配を感じ始めました。
家の隅々で何かが動いているような感覚があり、夜になると家の中に不気味な音が響き渡りました。
恐怖に駆られた私は、その家を急いで離れました。
しかし、その日から私の周りで奇妙な出来事が起こり始めました。
まるで、私がその家から「何か」を連れてきてしまったかのように。
コメント